鉄板の効率的な作り方と炉のレシオ計算
鉄板は、鉄鉱石1個を炉で焼けば鉄板1枚になる、Factorio のもっとも素朴な1対1レシピです。とはいえ初心者がつまずくのは作り方そのものではなく、黄ベルト1本を埋めるには石炉が48台必要で、鋼炉や電気炉なら24台で足りるという台数の逆算でしょう。
鉄板の効率的な作り方と炉のレシオ計算
鉄板は、鉄鉱石1個を炉で焼けば鉄板1枚になる、Factorio のもっとも素朴な1対1レシピです。
とはいえ初心者がつまずくのは作り方そのものではなく、黄ベルト1本を埋めるには石炉が48台必要で、鋼炉や電気炉なら24台で足りるという台数の逆算でしょう。
自分も最初は石炉を10台ほど適当に並べて「なんでベルトが埋まらないんだ」と悩みましたが、比率を先に計算するようにしてから詰まりはぐっと減りました。
石炉から鋼炉、電気炉、さらに Space Age の鋳造へと進むにつれて考え方は変わりますが、結局は上流の供給と下流の消費をそろえる話であり、この基本を押さえれば次に何へ伸ばすべきか見えやすくなります。
鉄板の精錬レシピと基本の仕組み
鉄板の精錬は、鉄鉱石1個から鉄板1枚を取り出す1対1のレシピです。
中間素材も副産物もないので、比率を追うときに余計な分岐がなく、Factorio の生産設計を学ぶ入口としてはこれ以上ない題材になります。
ここを起点に「入力と出力をそろえる」感覚をつかむと、後のライン拡張がぐっと見通しやすくなるでしょう。
鉄鉱石1個=鉄板1枚の1対1レシピ
鉄板は、鉄鉱石を炉に入れればそのまま1枚の鉄板になる単純なレシピです。
比率計算の観点では、原料が増えたり途中生成物が溜まったりしないため、供給量と処理量をまっすぐ対応させやすいのが利点です。
プラントエンジニアの視点で見ても、入口と出口の流量が一致していれば破綻しない単純な相変化プロセスに近く、初心者にまず鉄板を勧めたくなる理由はここにあります。
自分が最初に組んだ鉄板ラインでも、この単純さにかなり助けられました。
最初は炉へ燃料を手で補給していて、30分おきに止まっていたのですが、石炭ベルトを炉列に並走させる形へ変えた途端、放置しても回り続けるようになりました。
あのときに「供給は点ではなく線で考える」と体で覚えた感覚は、今でも基準になっています。
精錬時間3.2秒とクラフト速度の関係
鉄板の基本精錬時間は3.2秒です。
これはクラフト速度1の炉での実加工時間で、速度2の炉なら1.6秒まで短縮されます。
式にすると「基本時間÷クラフト速度=実加工時間」で、後段の台数計算はすべてこの関係から逆算していくことになります。
数値の見え方は地味でも、ここを押さえると「炉を何台並べればよいか」が一気に計算しやすくなるのです。
石炉・鋼炉・電気炉の違いを比べると、精錬の考え方が整理しやすくなります。
| 炉の種類 | クラフト速度 | 1枚あたりの実加工時間 | 1台あたりの産出量 |
|---|---|---|---|
| 石炉 | 1 | 3.2秒 | 毎秒0.3125枚 |
| 鋼炉 | 2 | 1.6秒 | 毎秒0.625枚 |
| 電気炉 | 2 | 1.6秒 | 毎秒0.625枚 |
この表で見ると、鋼炉と電気炉は石炉のちょうど2倍の速度です。
したがって、同じベルトを流し切るのに必要な炉の数も半分になり、ライン設計では「速度を上げると台数が減る」という関係をそのまま使えます。
燃料式と電力式の違い
炉を動かすには、燃料か電力が必要です。
石炉と鋼炉は石炭などの固形燃料を毎秒約0.0225個消費し、電気炉は180kWの電力で稼働します。
鉄鉱石だけをつないでも炉は動かないので、燃料供給も鉱石と同じく生産ラインの一部として扱う必要があります。
ここを見落とすと、鉱石は届いているのに炉だけ止まる、という典型的な詰まり方になるわけです。
電力式の電気炉は、燃料補給の手間が消えるぶん運用が安定しやすい一方で、モジュールスロット2個とビーコン効果を活かす前提の設備です。
序盤は石炉や鋼炉で十分でも、規模が大きくなるほど「燃料を運ぶか、電力でまとめるか」という考え方の差が効いてきます。
自分も最初は燃料切れで止めてしまいがちでしたが、炉列に沿って供給線を引く発想に変えてから、ようやくライン全体をひとつの流れとして見られるようになりました。
鉄板はメインバスに乗せる最重要素材のひとつでもあるので、ここで安定供給の土台を作っておくと、歯車や基板へ広がる後工程がかなり組みやすくなります。
炉3種類の性能比較
石炉・鋼炉・電気炉は、見た目以上に役割がはっきり分かれています。
石炉は序盤のつなぎ、鋼炉は燃料式のまま処理量を倍にする中盤の主力、電気炉はモジュールとビーコンまで見据えた終盤向けです。
台数、燃料、設置面積のどれを優先するかで最適解が変わるため、同じ「炉」でも置き換えのタイミングは別物だと考えると整理しやすいでしょう。
| 炉名 | クラフト速度 | 動力源/消費 | モジュールスロット | 設置サイズ | 主な使いどころ |
|---|---|---|---|---|---|
| 石炉 | 1 | 固形燃料を毎秒約0.0225個消費 | 0 | 2x2 | 序盤の鉄板・銅板の立ち上げ |
| 鋼炉 | 2 | 固形燃料を毎秒換算で90kW分消費 | 0 | 2x2 | 燃料式のまま処理量を増やしたい中盤 |
| 電気炉 | 2 | 消費電力180kW | 2 | 3x3 | モジュールとビーコンで効率を伸ばす終盤 |
石炉:序盤の使い捨て、クラフト速度1
石炉の役目は、鉱石を板に変える最初の流れを止めないことにあります。
クラフト速度1なので基本精錬時間3.2秒がそのままかかり、鉄板は毎秒0.3125枚です。
ベルトのスループットに当てはめると、黄ベルト15個/秒を埋めるだけで48台が必要になります。
ここが分岐点で、処理量を増やしたいなら台数を積むより、より速い炉へ進むほうが素直です。
実際、自分も鋼材が量産できるようになった瞬間に石炉を全部鋼炉へ置き換えました。
台数が半分になって設置スペースが空き、その空いた場所に鉄板ラインをもう1本伸ばせたので、移行の効果が数字だけでなくレイアウトでも見えました。
石炉は安い代わりに、早めに役目を終える前提で使う炉だと考えると扱いやすいです。
鋼炉:燃料式のまま速度2倍、コスパ最強の中盤主力
鋼炉は石炉と同じ2x2で置けるうえ、クラフト速度2で精錬を2倍速くします。
しかも燃料式のまま動くので、電力網を大きく整える前でも導入しやすいのが強みです。
固形燃料を毎秒換算で90kW分消費しながら、石炉の半分の台数で同じベルトを埋められるため、投入する資源と得られる処理量の釣り合いがよい。
だからこそ中盤の主力として最もコスパが良いと評価しやすいです。
手早い目安として、採掘機5台に鋼炉4台の比率を意識すると流れが崩れにくくなります。
自分は速度が同じなら、序中盤は電気炉より鋼炉のほうが扱いやすいと感じています。
電気炉は3x3で意外と場所を取るので、モジュール・ビーコンを本格運用するメガベース段階まで鋼炉で粘る場面は少なくありません。
台数と燃料さえ回れば、鋼炉はかなり素直です。
電気炉:モジュール対応でビーコン強化まで見据える終盤向け
電気炉はクラフト速度2に加えて、モジュールスロットを2個持つのが決定的な違いです。
石炉・鋼炉が0個なのに対し、電気炉だけが生産モジュールや速度モジュールを載せられ、ビーコンの効果も受けられます。
動力源も消費電力180kWの電力式なので、燃料補給の手間を切り離しながら、効率と処理量の両方を設計できます。
終盤にライン全体の伸びしろを作るなら、電気炉が一択になる理由はここにあります。
ただし、3x3の設置サイズは見逃せません。
石炉・鋼炉より1回り大きく、同じ面積に詰め込む密度では不利です。
だから電気炉は「速い炉」ではなく、「モジュール込みで強くなる炉」として考えるのが筋でしょう。
比較表で見ると速度は鋼炉と同じでも、サイズと拡張性の差がはっきり出ます。
終盤の設計では、この差がそのままベース全体の伸び方に直結します。
ベルト1本を満タンにする炉の台数計算
ベルトの台数計算は、まず輸送量を基準に置くと一気に整理できます。
黄ベルトは毎秒15個、赤ベルトは30個、青ベルトは45個運べるので、これを炉1台あたりの産出量で割れば必要台数が出ます。
鉄板をベルトでちょうど満たしたいなら、見るべきなのは見た目の並べ方ではなく、この割り算の1回です。
ベルトのスループットを基準値にする
石炉1台の鉄板産出は毎秒0.3125枚です。
これは1枚を3.2秒で作る計算なので、黄ベルトの15個/秒をそのまま割ると15÷0.3125=48台になります。
自分も最初はこの48という数字を誰かのブループリントから丸写ししていましたが、青ベルトに変えた瞬間に台数が合わず詰まり、そこで初めて式を理解しました。
暗記だとベルトが変わった途端に崩れますが、式が入っていればその場で逆算できます。
石炉なら黄ベルトに48台という基本レシオ
この48台は、石炉が黄ベルト1本をちょうど飽和させる基準値だと考えると覚えやすいです。
黄ベルトは15個/秒、赤ベルトは30個/秒、青ベルトは45個/秒なので、どのベルトでも「ベルトのスループット÷炉1台の産出=必要台数」で処理できます。
実際には石板や銅板など別素材でも同じ考え方で回せるため、鉄板ライン1本の比率を体に入れておくと、ライン増設のたびに迷いません。
1k SPM のメガベースでも、結局はこの比率の積み上げだと見えてきます。
鋼炉・電気炉は台数が半分で済む
鋼炉と電気炉は速度2倍なので、鉄板の産出は毎秒0.625枚になります。
つまり石炉のちょうど2倍の処理能力があるため、必要台数は半分で済みます。
黄ベルトなら24台、赤ベルトなら48台、青ベルトなら72台で飽和し、石炉48台の関係がそのまま半分に縮む形です。
実戦では両側給鉱レイアウトが基本なので、片側24台×2列=48台、片側36台×2列=72台のように左右対称で組むと収まりがよくなります。
比率を見ると一目瞭然で、暗記よりも逆算のほうがずっと使いやすいでしょう。
鉄鉱石の供給と採掘機とのバランス
鉄板ラインを安定して回すなら、炉の台数だけを見ても足りません。
採掘機が吐き出す鉄鉱石の量こそが出発点で、そこが細ければ下流に炉を増やしても稼働率は上がらないからです。
自分も炉を48台並べたのに採掘機が10台しかなく、炉が常時スカスカになったことがあります。
上流から数える癖がつくと、ボトルネックの位置が一気に見えやすくなります。
電気採掘機の産出毎秒0.5個を起点に逆算
基本の電気採掘機は毎秒0.5個、つまり2秒に1個のペースで鉱石を出します。
黄ベルト片側7.5個/秒を満たすには採掘機15台が必要で、両側を埋めるなら30台になります。
ここを先に押さえておくと、炉の列幅やベルト本数を決める前に、上流へ何台置くべきかが見えてきます。
炉だけを整えても供給が追いつかなければ止まるので、ライン設計は採掘量から逆算するのが筋です。
炉と採掘機の手早い目安としては、採掘機5台に対し鋼炉4台という比率が使いやすいです。
厳密な最適解ではありませんが、新規鉱脈に着手するときの初期配置としては頼れます。
鉱石純度や鉱脈の枯渇で比率は動きますが、最初からこの目安で置いておけば、あとで炉ばかり余る失敗を減らせます。
自分はこの感覚を持ってから、現地での増設判断がずっと速くなりました。
鉱石が足りないと炉が止まる:上流から数える
鉄板ラインは採掘機、鉱石ベルト、炉、鉄板ベルトという連鎖で動いています。
下流の炉は見た目にわかりやすいぶん増やしたくなりますが、最上流の採掘量が足りなければ、炉は待機時間ばかり長くなるだけです。
ボトルネックはいつも一番弱い場所に現れるので、鉄板が足りないときも炉の追加ではなく、まず採掘機の台数と鉱石搬入量を見直すべきです。
鉱脈が枯れてくると採掘速度はじわじわ落ち、そこから炉の稼働率も落ちていきます。
その対策として、自分はメインの鉄板ラインに鉱脈を2〜3箇所束ねて供給しています。
1箇所が枯れても全体が止まらない冗長性を持たせるためです。
供給元を分散しておくと、ベルトの流量が多少落ちても炉列の失速がなだらかになり、増設や更新の余裕が生まれます。
単純な台数計算だけでなく、枯渇まで見越した設計にしておくと運用が安定します。
両側給鉱レイアウトで炉に均等供給する
鉱石ベルトと鉄板ベルトは炉列の両側に走らせ、入口と出口を分離するのが定石です。
鉱石を片側からだけ入れると、手前の炉に先に流れてしまい、奥側の炉が空きやすくなります。
両側から均等に給鉱すれば、炉列全体の稼働がそろいやすく、見た目にも流れが整います。
入口と出口を分けておく設計は、あとから拡張するときも配線や搬出経路を崩しにくいので扱いやすいです。
この形なら、鉄板の搬出側も左右で受け口を作りやすく、炉の前後が詰まりにくくなります。
おすすめです。
特に中盤以降は、採掘機の追加と炉の増設を同時に進める場面が増えるので、両側給鉱のレイアウトにしておくと調整がぐっと楽になります。
まずは採掘量を起点に数を決め、次に炉列、その最後にベルトの左右配置を固める流れで組んでみてください。
よくある詰まり・もったいない並べ方
炉が半分しか動かないときは、まず機械の性能ではなく入口の流量を疑うのが近道です。
鉱石ベルトが片側だけ満タンなら、そこは供給律速のサインでしょう。
炉の前が静かなのに生産だけ落ちるなら、原因はたいてい搬入側にあります。
炉が半分しか動かない:供給律速を疑う
炉が稼働率50%前後で止まるなら、鉱石供給か燃料供給のどちらかが律速です。
片側給鉱の偏りがあると、見た目にはベルトが流れていても、実際には炉の手前で材料が足りていないことが起きます。
インサータが空振りしている時間が長いなら、炉を増やすより先に入口の詰まり方を確認したほうが早いです。
自分も最初は炉の配置を疑ってしまい、供給の偏りに気づくまで無駄に手を入れていました。
鉄板ベルトが詰まる:下流の消費不足
鉄板ベルトが詰まる現象は、下流の消費が産出に追いついていないだけのことが多く、むしろ健全な状態です。
問題にすべきなのは、鉱石側が詰まって炉に入らない逆流のほうで、ここを取り違えると原因追及が逆方向になります。
詰まりの場所がベルトの出口なのか、炉の入口なのかで意味が真逆になるので、流れの向きを見て判断しましょう。
炉を増やしたのに鉄板だけ余るなら、消費先の拡張が先です。
燃料切れと石炭供給ラインの分岐忘れ
石炉と鋼炉は燃料を毎秒0.0225個消費するので、石炭供給が途切れると静かに止まります。
石炭ラインを鉄板ラインの途中で別用途に分岐させると、後半の炉だけ燃料切れで止まり、前半だけ動く奇妙な状態になりやすいです。
自分はこの分配ミスに気づくのに3時間かかりました。
電気炉に切り替えれば燃料管理から解放されるので、炉の数が増えてきた段階ではおすすめです。
ℹ️ Note
炉を鋼炉に格上げしたのに黄色インサータのままだと、搬入が追いつかず、速度2倍の恩恵を取りこぼします。黄インサータは毎秒約0.83個なので、速い炉に合わせるなら高速インサータへの更新もセットで考えましょう。
拡張:モジュール・ビーコンとSpace Ageの鋳造
電気炉に移る価値が出るのは、単に燃料を電気に変えるからではありません。
モジュールスロット2個を使って、効率モジュールで消費電力を抑え、速度モジュールで生産密度を上げられるからです。
序盤の延長で考えると高くつきますが、ライン全体を圧縮する段階では、炉1台あたりの仕事量を増やせる装置として効いてきます。
電気炉+効率モジュールで消費電力を抑える
電気炉の利点は、燃料補給の手間が消えるだけではありません。
モジュールスロット2個に効率モジュールを入れれば、電力需要を抑えながら稼働できるため、発電と送電の負担を見積もりやすくなります。
序中盤で背伸びして電気炉を並べると電力不足で詰まりやすいので、投入数と発電能力の釣り合いを見たうえで切り替える流れが自然です。
速度モジュール+ビーコンで台数を削減
電気炉は速度モジュールの受け皿にもなります。
生産速度を上げれば同じベルトを埋めるために必要な炉の台数が減り、設備の横幅も配線もすっきりします。
自分もメガベース化のタイミングで電気炉+ビーコンに全面移行しましたが、これは1k SPM級になって初めて投資対効果が出る世界でした。
ビーコンを炉列に並走させれば内部のモジュール効果を周囲へ分配できるので、速度ビーコンで1台あたりの産出を底上げし、さらに台数を絞る設計が取りやすくなります。
Space Age:鋳造への移行で炉ラインを置き換える
Space Age DLC では鋳造(Foundry)が登場し、終盤の主役は一気にこちらへ移ります。
クラフト速度4、モジュールスロット4、内蔵生産ボーナス+50%という性能は炉を大きく上回り、溶融鉄を経由して鉄板を大量鋳造できるのが強みです。
鋳造は溶融鉄の生成にカルツィウムを併用するため流体管理が前提になりますが、そのぶん鉱石効率が良く、炉ラインを小さな鋳造ブロックへ置き換えると工場の密度が一段変わります。
初めて使ったときの衝撃は強いものの、移行の前提はあくまで炉の比率理解です。
まずは電気炉のレシオを身につけ、その先で鋳造へ進みましょう。
Takuma
Factorio 3,000時間超。1k SPM メガベースを複数パターンで達成した生産ライン設計のスペシャリスト。本業のプラントエンジニアの知識を工場最適化に応用しています。